太陽光発電の問題点にはいったいどのようなものがあるのでしょうか?
太陽光発電は2009年に売電制度が始まってから一般家庭にも普及し始めました。
設置の際には補助金が出ることもあり、元をとった後は丸々儲けになるという安易な考え方から太陽光発電をつける人もいたようですが、本当に元がとれるかどうかは微妙なところになってきています。
というのも売電が始まった当初は1kWhあたり42円ぐらいで買い取ってもらえていたのが2017年現在では28円まで落ち込んでいるからです。
ただし太陽光初での設置費用もそれに伴って安くなっているのですが、現状では売電価格の値下がりの方が大きいようです。
太陽光発電にはその他にもいろいろと問題点があるのでひとつずつ見ていきたいと思います。
1.初期費用が高い
太陽光発電を設置すると当然お金がかかることになるのですが、工事費まで合わせると200万円近くの費用がかかってしまうことになります。
この初期設置費用は依頼する業者によって金額が大きく異なり、レベルの高い業者に頼まないと同じ製品でも寿命が短くなったり発電効率が悪くなったりするため業者探しにも力を入れる必要があります。
2.発電量が天候に左右される
太陽光発電の発電量は当然太陽の日照時間に影響されるため、天気の違いで発電量にも大きな差が出てきます。
当然雨が多い季節は発電量が少なくなってしまうため、月ごとにみると発電量にこのような違いがあります。
当然住んでいる地域によっても日照時間は変わってくるためよく雪が降ったりする地域にはあまり太陽光発電は向いていないと思われます。
3.メンテナンス費がかかる。
太陽光発電を設置する際に業者は設置する際の費用とその費用をどれぐらいで回収できるかぐらいしか説明してくれません。
しかし太陽光発電を設置すると定期的なメンテナンスが必要となり、年間では10万円から20万円ぐらいはかかってしまいます。
どこかが故障すればもちろん買い換えることも出てきますし、最初に提示されたようにすんなりと元が取れることはまずありません。
4.売電価格の低下
最初に少しだけ触れましたが、太陽光発電の余剰電力の香取価格は年々下がっています。
年度 | 住宅用 | 産業用 |
2012年(平成24年) | 42円・10年間 | 40円+税・20年 |
2013年(平成25年) | 38円・10年間 | 36円+税・20年 |
2014年(平成26年) | 37円・10年間 | 32円+税・20年 |
2015年(平成27年) | 33円(出力抑制なし) 35円(出力抑制あり) 10年間 |
29円+税・20年 |
2016年(平成28年) | 31円(出力抑制なし) 33円(出力抑制あり) 10年間 |
24円+税・20年 |
2017年(平成29年) | 28円(出力抑制なし) 30円(出力抑制あり) 10年間 |
21円+税・20年 |
2018年(平成30年) | 26円(出力抑制なし) 28円(出力抑制あり) 10年間 |
未定 |
2019年(平成31年) | 24円(出力抑制なし) 26円(出力抑制あり) 10年間 |
未定 |
2017年には出力抑制なしで28円で売れるのが2019年には4円も下がってしまっています。
この価格は10年間固定されることになるので、1年契約するのが遅いだけでも売電収入に直すとかなり差が出てきてしまいます。
その分太陽光発電の設置にかかる費用も下がっては来ているのですが、まだまだ敷居が高いの現状です。
5.近隣住民とトラブルになるケースも
基本的には太陽光発電は南側に設置することになるのですが(太陽は南寄りを通過するため)、屋根の都合もあり東よりあるいは西よりに設置する方もいると思います。
この場合、南からきた太陽光がパネルに反射して近隣住民の家に反射することがありトラブルになってしまうケースもあるのです。
中には光害が原因のご近所トラブルで裁判に発展したケースもあるようです。
そのような事態を避けるために設置する前に業者にトラブルが起きないかなどを聞いておく必要もあります。
以上のように太陽光発電を設置するにはまだまだ問題点もあるため、確実に利益が得られるとわかった時以外は手を出さないようがよさそうです。
ただし実際に利益が出ている方もたくさんいるので、設置するかは十分検討したうえで行うようにしてください。