卒FITで推奨されるV2Hとはどういったものなのかご存知でしょうか?
経済産業省の資源エネルギー庁は太陽光発電で固定買取が終了する卒FIT勢に対して自家消費を増やすことを推奨しています。
2009年に始まった固定買取制度は当時48円/kWhで買取が行われていました。
しかし今年でついに10年目を迎えてしまったためこの価格での買取が終了してしまうのです。
卒FIT後の買取価格はだいたい7円~10円ぐらいの間になっており、大手と新規参入企業でも大きく異なります。
詳しい買取価格については以下のページを参考にしてください。
https://www.grimaco.org/baiden/sotufit-kaitorikakaku/
これに対して現在の電力プランでの購入価格は1kWhあたり20円~30円ぐらいになっています。
売電価格の2倍から3倍ぐらいになっているということですね。
つまり卒FIT後は売電するよりも自家消費したほうがお得になるということです。
自家消費を行う2つの方法
効率よく自家消費を行うための方法は大きく分けて2つあります。
1つは蓄電池を導入するという方法です。
蓄電池を導入することによって消費しきれなかった電力をためておくことができるので購入する電気を最小限に抑えることができるようになります。
ただしまだまだ蓄電池の価格は高いため元を取ることは難しいとされています。
とはいっても蓄電池があれば災害時などに電源として活用することができるので、万が一に備えて導入するのはありだとも思います。
2つ目がV2Hです。
V2HとはVehicle to Homeの略で、VtoHと表記されることもあります。
その言葉通り車を家につなげて活用するというものです。
最近では電気自動車の開発が盛んになっており、多くの自動車製造企業で2030年、あるいは2040年ごろまでにすべての自動車を電気自動車(EV)にすると表明されています。
電気自動車には当然バッテリーがつけられていますが、V2Hではこのバッテリーを蓄電池の代わりにして電気を有効活用しようというものです。
これならわざわざ蓄電池を導入する必要もありませんし、車を買い替えるついでにV2Hを導入することができるというわけです。
ただ電気自動車を本当にそんなことに活用することができるのかと思った方もいるでしょう。
電気自動車で最も人気があるのは日産のリーフです。
最新のリーフが搭載しているバッテリーの容量は40kWhか62kWhで価格は最低価格で320万円からとなっています。
この金額が高いと感じるかお得か感じるかは人それぞれですが、同容量の蓄電池を導入しようと思ったら1000万円以上するといわれています。
更に電気自動車ならもちろん車として活用することもできるので費用以上の働きをすることは間違いないでしょう。
リーフに関する詳しい情報は以下のページを参考にしてください。
https://www.grimaco.org/baiden/sotufit-leaf/
仮に4kWの太陽光発電システムを導入していたとすると1日の発電量は10kWh~15kWhぐらいになります。
太陽光発電だけでリーフのバッテリーをMAXまで充電しようと思ったら3~4日かかるということですね。
つまりこれなら発電した電力を無駄なく利用することができるというわけです。
あくまで一つの選択肢ですが、太陽光発電システムを導入している方で、卒FIT後にどうしようか迷っている方はV2Hの導入を検討してみてもいいかもしれませんね。