東芝の太陽光発電システムの特徴を詳しく解説していきたいと思います。
東芝は2010年から太陽光発電事業に参入した後進メーカーで、その遅れを取り戻すためにアメリカのサンパワー社と提携して高効率のパネルを販売することになります。
現在ではモジュール変換効率21.2%という世界最高の数字を誇っており、太陽光パネルの性能だけ見れば間違いなくNo.1の企業と言えます。
ですが残念なことに国内シェアはいまいちと言わざるをえません。
その理由の一つが2012年にシャープもサンパワー社と提携を行ったせいで東芝の特徴がなくなってしまったからです。
シャープと差別化を図るため東芝は2013年から有償の「パワフル保証」をスタートさせ、システム保証15年、パネル出力保証も15年もしくは20年という長期保証で人気を集めていきます。
しかし2014年にはパナソニックを始め続々と他社も長期保証を開始してしまったため再び東芝の強みがなくなってしまい、ここからなにも手を打たなかったため東芝は国内シェアで大きく後れをとってしまいます。
円高で東芝の製品が割高になってしまったのも伸び悩んだ原因の一つと言われています。
ところが2016年にシャープが鴻海に買収されサンパワー社の太陽光パネルを扱わなくなったことで息を吹き返し、大型パネル345W(変換効率21.2%)と無償システム保証15年パネル出力保証25年をリリースして一気に巻き返しを図りました。
更に高性能高価格なサンパワー社のパネル以外にも多結晶シリコンを採用した安価なパネルの販売にも着手し、初期費用を抑えたシステムを導入することも可能となっています。
パネルの形は長方形の物しかありませんが、1枚の出力が大きいため高出力を確保することが可能となっています。
ただし性能面からみても価格面から見てもわざわざ選ぼうと思う方が少ないようで、結局は国内シェアは他社に大きな差をつけられているのが現状です。
東芝の特徴をまとめると
- 世界最高のモジュール変換効率21.2%を実現
- 単結晶から多結晶まで選択の幅が広い
- ただしわざわざ選択するほど大きな強みでもない
という感じになっています。
自宅の屋根に最も適しているのが東芝の太陽光パネルだという方は止めませんが、あえて東芝を選ぶメリットも少ないので、設置を検討している方は他のメーカーではどのようになるのか調べておいた方がいいと思いますよ。