太陽光発電に設置するパワコンの最適な容量についてお伝えしていきたいと思います。
太陽光発電を設置すると必ず一緒のパワーコンディショナー(パワコン)を設置することになるのですが、太陽光パネルに対してどのくらいの容量のパワコンを設置すればいいのか迷ったことがある方もいると思います。
例えば5kWの規模の太陽光パネルを設置することになったら4.5kWのパワコンを設置するか5kWのパワコンを設置するか悩みどころです。
おそらく業者の説明を受けたことがある方は4.5kWのパワコンでもいいと言われたことがある方がほとんどだと思います。
これはいったいなぜなのでしょうか?
5kWの規模の太陽光パネルは最大出力が5kWになっているだけで、いつもその量を発電しているわけではありません。
むしろそれ以下の発電しかしていない時間の方が多く、4.5kWのパワコンでも対応できる時間がほとんどなのです。
パワコンの容量に対して太陽光パネルの容量が多い状態を過積載と言い、各メーカーでは過積載の状態でも補償の対象となっていることがほとんどです。
ただパワコンの容量の方が小さいと無駄が出てくるのではと思った方もいると思います。
それはその通りで、例えば太陽が最も高くなる14時ごろが最大出力となるはずですが、上記の例で言うとせっかく5kW発電してもパワコンの容量のせいで4.5kWまでしか利用することができません。
これでは損をしてしまうのではと思うかもしれませんが、経済産業省の資料でパワコンの容量と発電に対する関係を表したグラフが掲載されていました。
青い直線がパワコンの容量となっており、青い曲線がパワコンと同じ容量の太陽光パネルを利用した場合の曲線となります。
この場合はパワコンの容量をフルに使えるのは一瞬となっているのがわかります。
これに対して赤い曲線はパワコンの容量よりも大きい太陽光パネルを積んだ過積載の状態なのですが、発電量がピークになってロスする分よりも容量自体が底上げされた分の方が多くなっている(赤い斜線)を示しています。
このように過積載であってもパネルの容量をきちんと考えておけば、パワコンの容量が小さくても発電効率が悪くなることはありません。
しかしながら黄色い曲線のように太陽光パネルの容量を大きくし過ぎるとロスする分の方が多くなり結果損をすることになります。
どのくらいの過積載だと最も発電効率が良くなるのかはメーカーによっても異なるようですが、だいたい1.3倍から1.5倍ぐらいまでなら大丈夫のようです。
例えば5kWの太陽光パネルなら4kWのパワコンでも十分だということになりますね。
ただこの数字は絶対ではないので、設置する際にきちんと業者さんに相談してきっちり計算したうえで設置するのをおすすめします。