太陽光発電で得た電力を自家消費するメリットについてお伝えしていきたいと思います。
太陽光発電を設置すると発電した電力を自家消費し余った電力を売電することになり、一般的には2~3割程度が自家消費に利用されていると言われています。
例えば4kWの太陽光発電システムを導入しており、年間で4500kWhの電気を発電していたとすると自家消費するのはだいたい1000kWh前後ということになります。
それに対して4人家庭での、365日を平均化した一日当たりの電気使用量平均は以下のグラフのようになります。
一日当たりの電気使用量平均は18.5kWhで1ヶ月でだいたい555kWhということになります。
自家消費しているのは1ヶ月でだいたい100kWhなので、上記の容量では自家消費の約5分の1程度しか賄えていないということになりますね。
問題は売電量を減らしてまで自家消費分を多くするメリットはあるのかどうかということです。
最近では電力の自由化が進み各社契約者を取り込むためにいろいろなプランを用意していますが、まだまだ多くの方が従来のプランである従量電灯に加入していると思います。
このプランでは電気使用量に応じて段階的に電気料金が変化するプランとなっており、東京電力では最初の120kWhまでは1kWhあたり19円52銭、120kWhをこえ300kWhまでは26円00銭、300kWh以上では30円02銭というように設定されています。
300kWhまでの使用だと電気料金はだいたい7000円ぐらいになるので、月々の電気代がそれ以上かかっていると300kWh以上の電気料金が100kWh分ぐらい適用されているということになります。
これはちょうど太陽光発電で自家消費する分に相当していますね。
一方で、売電価格は以下のように推移しています。
年度 | 押し上げ効果なし | 押し上げ効果あり(ダブル発電) |
2016年(平成28年) | 31円(出力抑制なし) 33円(出力抑制あり) 10年間 |
25円(出力抑制なし) 27円(出力抑制あり) 10年間 |
2017年(平成29年) | 28円(出力抑制なし) 30円(出力抑制あり) 10年間 |
25円(出力抑制なし) 27円(出力抑制あり) 10年間 |
2018年(平成30年) | 26円(出力抑制なし) 28円(出力抑制あり) 10年間 |
25円(出力抑制なし) 27円(出力抑制あり) 10年間 |
2019年(平成31年) | 24円(出力抑制なし) 26円(出力抑制あり) 10年間 |
24円(出力抑制なし) 26円(出力抑制あり) 10年間 |
2017年現在では押し上げ効果なしの地域で1kWhあたり28円、2019年には24円まで安くなっています。
太陽光発電の自家消費で賄える部分はだいたい1kWh当たり30円が適用されることがほとんどであるため売電するよりも自家消費して電気を買う量を少しでも減らした方が得をするということになります。
これは従量電灯というプランで契約していた場合になりますが、例えば東京電力の夜トクというプランで契約していると下記のような料金体系になります。
売電を行うのはだいたい昼間であるためその時間帯に売電するよりも自家消費した方が得なのは明らかだと思います。
ただし売電はそもそも余った電力を売っているため自家消費に回そうと思って回せる物でもありません。
ですが太陽光発電には管理モニターがあり、電気をどのように利用するかはある程度コントロールすることができるようになっています。
売電価格が下がってきた昨今では自家消費するメリットは非常に大きくなっていますので、電気料金とプランを確認して自家消費したらどれくらい得をするのか一度計算してみるといいと思いますよ。