三菱電機が太陽光パネルから撤退した影響はあるのか詳しく調べていきたいと思います。
知っている人は少ないかもしれませんが、太陽光発電の国内市場は縮小の一途をたどっています。
これはQセルズやカナディアンソーラー、トリナソーラーなど海外メーカーとの価格競争に負けてしまったためです。
国内メーカーは価格で競争することをあきらめてAIを使ったホームシステムなどを提供することにシフトチェンジしています。
そのため今後は海外メーカーのシェアが国内でも伸びていくと思われます。
それに伴って国内メーカーは事業の見直しを求められることになりました。
その中で三菱電機は太陽光パネルのセルを生産することを中止したと2018年の7月ごろに発表しています。
セルというのはパネルを構成する最小単位であり、セルが集まってパネルになります。
つまりセルがないとパネルが作れないのですが、三菱電機はセルを外部から調達してパネルを組み立てると発表しています。
なので今後もパネルの販売は変わりなく続いていくと予想されます。
当時の日経経済新聞には以下のように書いてあったようです。
抜粋: 三菱電機は中津川製作所の飯田工場(長野県飯田市)で手がけていたパネルの中核部材であるセルの生産を18年3月で終了した。今後、セルは外部調達に切り替える。同製作所の京都工場(京都府長岡京市)でセルを使ってパネルを組み立てる工程は続ける。
今後は自社の空調や照明と組み合わせた省エネシステムなどとしての受注に力を入れる。パネルの組み立てや屋根への据え付けには「引き続き自社のノウハウを生かしていく」(三菱電機リビング・デジタルメディア事業本部長の松本匡常務執行役)考えだ。
出典:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO32769600Z00C18A7TJ2000/
三菱電機だけではなくほかの国内のメーカーも生産工場をたたんで事業を縮小するなどの対応に追われているようです。
撤退したことによる影響は?
気になるのはセルの生産から撤退したことによってアフターサービスに影響があるのかということだと思います。
公式サイトを見てみると太陽光パネルは以前と変わらず同じ性能で販売されています。
そもそも公式サイトには撤退したという情報すらなかったため今後も経営方針は変えないということなのでしょう。
私は三菱電機が撤退したという事実すら知りませんでしたし。
当然現時点で三菱電機の太陽光発電システムを設置している方のサービスについても同様だと思います。
もし仮に何か変化があるとしたら確実にアナウンスされることになると思うので、それがないということは安心して今まで通りの生活を送っていけばいいと思いますよ。
<2019.11.16追記>
三菱電機は2019年11月15日、自社ブランドの太陽光発電システムの製造販売を2020年3月下旬をめどに終了すると発表しました。
以前までは開発はやめても他社からセルを購入してそれをくみ上げて自社製品として販売していたのですが、これからはそれもなくなるということになります。
今後は三菱電機グループ内での事業連携により、再生可能エネルギーを有効活用する製品・システム・サービスの提供を強化する方針とのこと。
具体的に言うとZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やZEB(ネット・ゼロ・エネルギービル)、V2Xなどに力を入れていくことになるということです。
簡単に言うと太陽光発電システムを組み込んだ住宅の販売に力を入れていくということですかね。
その中で必要になる太陽光発電システムは京セラと提携してその製品を販売するとのこと。
気になるアフターサービスについてですが、これはおそらく今後も同じように受けられると考えられますので今現在三菱製の太陽光発電システムを設置している方も安心していいと思います。
気になる場合は個別に問い合わせてみるといいでしょう。
今後は三菱にシェアがどのまま京セラに代わることになるので国内シェアの勢力図が変わる可能性もありますね。